Kleingarten クライン・ガルテン(貸農園)

くらし

こちらに来てまだ間もないころ、散歩していて、Kleingarten クライン・ガルテン(小さな庭)を見つけました。

立ち止まって、物欲しそうな目つきで(?)のぞきこんでいたら、通りがかった若い男性が、「だれでも通り抜けられる道が中にあるよ。あの先を曲がってすこし行ったところに入口がある」と教えてくれました。

それ以来、時々ここを訪れています。

Kleingarten クライン・ガルテンは、1864年に Leipzig ライプツィヒで始まった、貸し農園制度です。

医師の Schreber シュレーバーさんの名前をとって、Schrebergarten シュレーバー・ガルテンと名づけられ、ライプツィヒでは今でもそう呼ばれています。

Klein クライン(小さい)というけれども、家が3軒くらい建ちそうな、けっこうな広さです。

先日、その一角に、小さなポスターが貼られていました。

「庭の日 6月6日」とあって、この日、風船のかかっている庭なら、中に入ってもいいのだそうです。

6月6日の土曜日、気温もあがって、開放的なお天気になりました。Kleingarten の小道に入ると、赤い風船が見えました。

通り抜けできる小道には、それぞれに名前がつけられています。こちらの農園では、鳥や虫や花の名前がつけられていました。

赤い風船のかかっている庭では、所有者が庭仕事をしておられました。私と同世代の女性です。

通りかかると、その女性から「この風船の意味を知っていますか」と尋ねられました。

あそこのポスターを見た、というと、「どうぞ気軽に入ってきてください。なんでも質問してください」と言われました。

女性は、Hochbete ホーホベーテ(高い花壇・菜園 ← テーブルくらいの高さでした)に植えられている、いろいろな種類の野菜の苗を見せながら、名前や特徴などを教えてくれました。

なぜ高くするのか尋ねると、理由は大きく2つあって、1つは腰をかがめずに作業できること、もう1つは、コンポストを混ぜた土作りが容易にできること、と言われました。

このコンパニオンプランツを彼女は「三姉妹」と呼んでいました。とうもろこし、豆、かぼちゃの3種類です。とうもろこしの硬い茎を使って、豆がつるを這わせ、豆が空気中から取り込んで地中にためた窒素を使って、とうもろこしが大きく育ち、かぼちゃが地面を覆って、乾燥被害を防ぐ、という関係だと話してくれました。
いろいろな種類のベリー類が植えられていますが、どれも小さくまとめられて、限られたスペースが有効に使われています。

また、いろいろな種類の花も植えられていて、「大事なのは、蜂だけでなくて、たくさんの種類の虫がいることです。それが生態系を維持します」とのこと。

Kleingarten は、協会が管理していて、借りたい人はそこに申込んで待つのだそうです。彼女の場合は、申し込んでから借りられるまでに、12年間、待ったそうです。

前の所有者から小屋や樹木などを買い取って、あとは好きな期間、借りることができるそうです。

Kleingarten の協会の建物です

たくさんの決まりがあるそうです。たとえば、野菜、花、果物の樹は植えられるけれども、クルミなどの大きな樹は植えてはいけない、など。

私が日本からきたというと、「ユニクロでいろいろな物を買います。いい製品です」といい、「沖縄の人のドキュメンタリーを見ました。私よりもずっと年配の女性が、野菜を育てていました。自分で育てた野菜を食べると、歳をとっても元気でいられます」などと話していました。

お礼をいって別れて、ほかの庭々の写真を撮らせてもらいました。

写真では見えませんが、この花には、蜂たちはもちろん、とてもたくさんの種類の虫が寄ってきていました。
2本の桜の樹に、鈴なりのサクランボ
庭のドアに、「私が見張っています」と、カメの写真
日本を思い起こさせる庭です。
「養蜂家」の庭です。離れたところからも、ブーンという蜂たちの羽音がずっと聞こえていました。
子どもたちが作ったのでしょうか。
蓮の花が開くのが楽しみで、散歩にきたら、ここには必ず立ち寄ります。
土曜日なので、若者たち十数人が集まってきて、わいわい賑やかにやっていました。
この庭はこんもり樹に覆われていて、いろいろな種類の鳥の声が聞こえてきました。